ビクッと怯える脂肪。
ああ!
くそっつ!
いつもの癖でっ!
「ぁ、ちがっ、なんていうか……アンタに話があんのよ!」
「はなし……? ともこちゃんが……私と話ししてくれるの?」
長い前髪から覗くまんまるの顔がカクンとする。
「話くらいいつもしてるだろ? 何言ってんの?」
「ううん、こんなの久しぶりだよ? ちゃんと言葉を返してくれるの……」
いつも無表情だった顔が、ふにゃっとほほ笑む。
それは、あの頃と同じアタシが好きだった優しい笑顔。
アタシなにしてたんだろう?
アンタが、あの変態にそっくりだなんてなんで思った昔の自分が許せない。
アンタに酷いことをし続けている今のアタシが許せない。
「ともこちゃん?」
「……なんでもない」
黙り込んだまま立ち尽くしていると、どんどんあたりが暗くなる。
「もう、暗いよ? お家まで送ろうか?」
あの日と同じような言葉……どうしょうもなく胸がイタイ。
あの時、アンタの言う通りにしておけばこんな事にはならなかったのに。
