「この家……こんなにボロかったけ?」
前に来たときは、もっと綺麗だった気がしたのに……。
アタシは、沈みかけた夕日に照らされたまるでお化け屋敷のようなボロ屋を見上げる。
この家には、あの子とあの子のお母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃんの4人が暮らしていた筈……なんでこんなに真っ暗なんだろう?
もうこんな時間なのに、家の中からは人の気配がしない。
今日は、出かけているのかな?
「ともこちゃん……?」
家を覗く背後から聞き覚えのあるあの声が、戸惑ってアタシの名前を呼ぶ。
アタシは、気づかれない様にすっと息を吸う。
振り返って、最初になんて声をかけたらいいんだろう?
いきなり『ごめん』だなんて言っても意味が分からないだろうし、きっとまた怯えさせてしまうかも知れない。
「ともこちゃん……? ともこちゃんだよね? ぇと、どうしたの? ウチに何か用なの……?」
語尾が震えてる…まずい。
「ええ、用事があるから来たんじゃない? それが何?」
あーーー!!
アタシの阿保ぉおおおおおおお!!
