トモダチつくろう

 掴まれた腕を払ったアタシを青沼さんはまるで爬虫類みたいなぬるっとした目で見つめて、にゃっと笑う。

 「それと、虐めは良くない。 ほんの少し前まであんなに仲が良かったのにさ? 事情がどうあれ、お前が一方的に嫌いでも相手にだって人権がある…それに親の事は本人には関係ないだろ?」
 
 その言葉に、ざわっと背中に虫が這うような悪寒が襲う…!

 なんで此処で『アイツ』の話?

 それに虐めってなんの話よ?
 
 「おっしゃっている意味がよく分からないんですけど?」

 「へぇ、神経図太いなぁ…それとも自覚がないとか言いたいのか?」

 「自覚ってなんの? 確かにアタシはあの子が嫌いです。 デブだしニキビだらけで汚いし、犯罪者の子だし、見るだけであの時の事思い出しちゃうし、本当に目の前から消えてほしいと思っています。 でも、それの何処がいけないんですか? 嫌いな人を嫌いだと思って何が悪いんですか? ソレに虐め虐めって、アタシが何したって言うんです? せいぜい口を利かなかったり無視したり近寄って欲しくないから文句言ったくらいじゃないですか? 嫌いな人相手にそれすらもしちゃいけないんですか?」