「ほらほら、毛を放しな…若いうちから粗末にするなよ勿体無い」
青沼さんは、それ以上咎めるでもなくだるそうに大あくびをしてボリボリと頭をかきながら呆れたようにため息をつく。
ウザイ…それにアンタみたいな頭の毛とか気にする煙草臭いおっさんと一緒にしないでほしい!
「離せよ!」
涙目の石川がガン飛ばしてきたから、立ち上がるついでに最後に掴んでた10本くらいを引き抜いてやると『ギャッツ!』っと犬みたいに鳴く…ざまぁ!
「おい、コラ! お前の今やったのは立派な傷害だぞ?」
「はぁ!? 先に手ぇ出したのコイツだし! 大体、子供の喧嘩に警察が首突っ込まないでよ!」
青沼さんはいかにも面倒臭そうに欠伸をしながら、じっとアタシと石川を眺める。
「…まぁ、昔はそれでも良かったんだけどな…最近の餓鬼は加減を知らねえし無知な上に無自覚と来てる…質が悪い」
「…?」
ガラッツ!
「あ! 石川テメェ!!」
アタシが青沼さんに気を取られている隙に、石川が教室から逃げ出す!
ちっ!
今日の落とし前はきっちりつけさせてやるんだから!
