「ああ! もう! 何でこんなに日が暮れんの早いのよぉお!」
アタシは、また後ろから包帯男に追いかけられているような気がして何度も振り返りながら走る。
大丈夫。
いない、いる訳ない!
昨日の今日で警察にも通報してそれでまた襲ってくるわけない!
大丈夫、ないない!
怖くない!
落ち着いて、今日はピアノ…ぁ休校だからない!
何度も後ろを振り返る、うん、いない______ドン!
「きゃぁあ!?」
「っ、ぁ、ごめんなさっ!」
いつもの角をトップスピードで曲がった瞬間、激しくぶつかって見事に尻もちをつく!
「きゃぁあ! きゃぁあ!!」
「ご、ごめんなさい! ごめんなさい!」
薄暗くなった道に蹲るのは、それは良く見知った脂肪の塊。
「なんだ…お前かよって、何すんのよ!」
驚いて損した!
つか、こんなのの前で叫んじゃった…恥ずかしい…!
アタシが怒鳴ると、脂肪はいつものようにもぞもぞ怯える。
キモイ。
このキモイ脂肪とは幼稚園の頃からの顔見知りだけど、相変わらず見てるだけでイライラする。
