トモダチつくろう



 コンコン。


 「失礼しま______」

 ガチャッ!

 「ああ、来たね、さぁさぁ! 入りなさいお待ちかねだよ」

 校長室に着いたアタシがドアを叩いてすぐに、バーコード禿げの校長が中に通してくれる。


 「さ、座りなさい」

 禿げ校長は、そのでっぷりとしたお腹をゆすりながら校長室の机の前に置かれたお客さん用のソファーに座るように言う。

 
 「は、はい…」

 アタシが言われるまま座ると、その低いテーブルをはさんだ目の前にすでに誰かがすわっていた。

 警察…のひとだよね…?

 あんな目にあったんだもん…そうだよね?

 昨日、襲われたあと110番した時『詳しいお話を聞くかもしれない』って婦警さんが言っていたから…。

 多分そうだろうと思う男の人が二人、並んで座る。


 「山下ともこさん…だよね?」

 アタシから見て右側に座っていた体格の良い若いお兄さんが、にっこり笑って聞いきた。

 「…はい、そうです」

 「初めまして、僕は刑事課の玉城…こちらは少年課の青沼です。 今日は、昨日あったことについて話を聞きに来たんだけど…大丈夫かな?」