ジジジ…ジジジ…。
寄りかかる電柱の古い街灯が、不気味な音を立てながらちらちら点滅する。
暮れる夕闇。
どんどんあたりが暗くなってる中、たよりになる筈の灯りがこんなんじゃ否応なしに心細くなってきた…。
「ちっ、本当についてない…」
アタシは、まだあたりが見えるうちに帰ろうと一歩踏み出し______コッ。
背後で音がした…気がしたけど構わずアタシは歩き出す。
コッ。
コッ。
コッ。
コッ。
気のせいだと思いたい。
けれど、やっぱりいるし!
もうほとんど走ってるけど、その足音はぴったりと離れないし!
「はぁ! はぁ! はぁ!」
どんどん暗くなっていく…ここら辺ってコンビニもないの!?
つか迷った!?
もう見えるのは、次の電柱のちらちらとした灯りだけ!
「だ、だれかっ! 助けてっ______」
がっ!
ズザッツ!
暗かった、見えなかった!
アタシは何かにつまずいて盛大にすっ転ぶ!
「_____ったあ! 最悪っ!」
街灯の下。
足音も立ち止まった。
