「ふぅん…幼馴染だったんだ…」
幼馴染が二人もいなくなった…確かにそれは凹むだろうね…。
アタシは、写真をもとに戻してベッドの横に置かれた小さい丸テーブルの上にプリントの封筒を置いてフローリングの床に座って石川を待つことにし____がちゃ!
「山下さ~ん♪」
「あ、石川さんのお母さん…」
アタシが床に座った途端、部屋の戸がノックもなしに開いてお茶とお菓子をトレーに乗せた石川のお母さんがにこにこ入ってきた。
「あの子、もう少しで上がるからこれ食べて待っててね~」
「あ、ありがとうございます…」
「遠慮しないでね~じゃ、おばさん下にいるからね~」
そう言って、丸テーブルにそれらを置いた石川のお母さんはさっさと下へ降りていた。
「…あ…和菓子だ…餡子嫌いなんだよなぁ…」
アタシは、テーブルの上の大福にげんなりとする。
はぁ…出されたモンは食べないと…けどなぁ~…。
大福の皿にため息をついていると、またガチャっと背後で部屋のドアが開く。
