「もう! マジふざけんなし! めんどっつ!!!」

 アタシは靴箱で悪態をつく!

 つか、アタシって暇じゃないのよ?

 さっきまで頼まれ事してたし、これからピアノだし、終わったらカテキョだし___嗚呼…イライラすんなぁ。


 「と~もこ!」

 突然、ぽんと肩を叩かれてアタシはビックっとする!

 「ぁ、もう~脅かさないでよ春奈~」

 「えへへ~、委員長さんはお疲れさんだねぇ? 驚いた?」

 振り向いたそこには、春奈。

 いつも、アタシにコバンザメみたいにくっついてくる同じクラスのうざい女。


 「ともこ、今帰り?」

 「そうなんだけど、コレを石川さんの所に持ってかないといけなくて…」

 「え? 石川んちってともこの所からは反対方向じゃん? 大変だね~委員長て…」

 「う、うん。 そうなんだけど…ほら、石川さんって行方不明になっちゃった月島さんとほら隣のクラスの男子と友達だから今回の事がショックだったらしくてもう5日も学校に来てないんだよね」

 「ふぅん…それで委員長の出番って訳なんだ」

 春奈は、自分の髪の毛の先を指でいじりながらつまんなそうにしてる…。