「このラインから切れ込みをいれたら…綺麗に削げる…貰ったメス使ってみようかな?」
じめっとした手が、ボクの太ももから足の付け根の股関節に触れる!
「やっ、やめろっつ!!」
ドカッツ!!
ボクは、あまりの気色悪さに思わず足元に屈む彼女を蹴り飛ばしてしまった!
その衝撃で、彼女は仰向けにドスンと床に転がる。
しまったとは思ったが、この場合被害者はボクだ!
「な、なんだ?! 君は何をし…言っている!?」
聞き違いなんかじゃない!
彼女は言った『ちょうだい』っと、『脚』を、ボクの脚を触った!
脳裏に『まさか』と、『あり得ない』と思いながらも最悪のシナリオがよぎる。
「もう一度…もう一度聞く…彼らに何をした?」
むっくりと、まるで亡霊のように立ち上がった彼女はこれまで見たことがない程幸せそうに微笑む。
「ぽよんとしたお腹♪ すらりとした腕♪ …キレイな脚♪」
ボクはその場を飛びのき、この部屋と廊下を仕切る戸に手をかける…ケント…ケント…どうしよう…!
