『自殺するなら練炭がいいのよ』
それがママの口癖。
『死にたくなったら言いなさい、ママの睡眠薬をあげるわ。 それを飲み干したら眠くなる前に練炭に火をつけるの…そうすれば眠るように死ねるわ』
とてもにっこり綺麗な笑顔で言う。
ママは、よくテレビでやってるみたいな子供に酷いことをする人じゃない。
ちゃんとお金が無くなる頃にはちゃんと帰ってきて、ちゃんと私の為にお金を置いて行ってくれる。
学校のお金も。
この家の電気やガスのお金もちゃんと銀行とかで払ってる。
私と一緒に住まないのは、お仕事がしたいのと一緒に居ると死にたくなるからだって言ってた。
『貴女を見ていると思い出したくない事を思い出すから』
三年生の最後のお正月、ママはそう言って私をぎゅーってしてから出て行ってそれかずっとたまに来てお金を置くようになった。
いっぱいお金はくれるから食べるのには困らないけど、私はママに会いたくて半分は自分の部屋の押し入れにかくしてたまに電話する。
「…ううん…まだ死にたくないよ…」
そう言ったらママは、『あら残念』と言った。
