それからバスは相変わらず木がたくさん生えた怪しい道を通ったりやたらと烏がいる場所を通過したりしていた。

パンフレットによるともうそろそろ着くはずなんだけど…




窓際に頬杖をついて外を眺めていると


「ずっと気になってたんだけどそれ可愛いね!!」


彩月が私の鞄に付いているクマのマスコットを指差して言った。


『これ?誕生日プレゼントに友達から貰ったんだ。』




「へぇーいいなぁ!あたし誕生日まだまだ先だから。」


『そうなん……』



ん?ちょっと待って。

今、彩月何て…?

”誕生日まだまだ先だから”って

え?




『彩月…サン、同い年じゃなかったの…デスカ?』


「カタコト言葉気持ち悪いからやめてよ。
うーん、同い年といえば同い年だよ。学年は一緒!
でもあたしまだ誕生日迎えてないから17歳なんだ!!」