『………』


「………」




しばらくお互い見つめ合ったまま数十秒が過ぎる。

あ、あれ?

何で何もしゃべらないの?


沈黙に耐えられなくなった私は一度顔を逸らした。



なにこの状況……!!!
この子怒ってるわけではなさそうだけど

いや、もしかしたら怒りを笑顔で隠すタイプかも?

さすがにそれはないよね、
どうすればいいの!!



私は女の子をもう一度見つめる。

くりくりとした大きな目にぷっくりとしたほっぺ
肩くらいまでの長さの栗色のふわふわした髪は魔女っぽくてその子にとても似合っていた。
黒猫の髪留めも可愛い








『ええっと…何…かな?』


少し控えめに尋ねてみる。

同い年とはいえ一応先輩だし…

「ねぇ、もし良かったら隣座ってもいい?」