私はもう十分、教えてもらったから。
もう大丈夫。
また昔の私のように悩んでる人の元へ、この御縁玉が届くことを願って帰り道、神社のあの日御縁玉を拾った場所に、そっと御縁玉を置いた。
「ありがとう」
神社の中の木々が風で大きく揺れた。
すると、御縁玉はコロコロ転がり始めた。
見失わないように御縁玉を目で追う。
まるで意思があるかのように、人をよけマンホールをよけ、転がっていく。
そして、一人の女の子のもとで止まった。
そして、眩しくキラリと光った。
御縁玉に気付いた女の子は、そっと御縁玉を拾って不思議そうな顔をして覗き込んだ。
みるみるうちに、女の子の表情が驚きへと変わって行く。
「え?ええぇぇぇ⁉」
女の子の大きな声を聞きつけて、
「どうしたの?大丈夫?」
と駆け寄った男の子。
女の子の顔が、パッと赤くなっていく。
そんな二人の隣を微笑ましい気持ちで、通り過ぎていく。
これも、もしかすると御縁かな?
いつかこの女の子と再会する日が来るのかな?
期待を胸に私は歩いていく。
また新しい縁に出会うことを楽しみに。


