自室に入ると、布団をかぶってたくさん泣いた。
おばあちゃんに気づかれたくなかったから、声を殺して泣いた。
賛成する人もいれば、反対する人もいる。
肯定する人もいれば、否定する人もいる。
世の中そんなもんでしょ?
わかっていたはずでしょ?
これまで否定されてきた方がずっと多かった人生じゃない。
なに、泣いてんのよ。こんなことで、泣いていてどうするの?
今からこんなんで、この先、やっていけるの?
**
その夜、いちるから電話がかかってきた。
『鈴、今日さ、すごい厚着して撮影したよ。溶けそうだったー』
「おつかれ、いちる」
冬物ファッションの撮影でもしてきたのかな。
『でも重ね着って好きだなー』
「私も重ね着は好き」
『………どうしたの?』
「なにが?」
『元気ないね』
「………!」
どうして、気づいてくれるの?
「そんなことないよ」
『平気じゃないでしょ?』
「大丈夫だよ。なんか眠いから、もう寝る」
『だめだよー。鈴が思う、一番可愛い格好して待ってて』
「へ?」
『王子様が迎えに行くから』
「なに言ってんの?」
『お願い。鈴の側にいさせて。ね?』
「………わかった」
おばあちゃんに気づかれたくなかったから、声を殺して泣いた。
賛成する人もいれば、反対する人もいる。
肯定する人もいれば、否定する人もいる。
世の中そんなもんでしょ?
わかっていたはずでしょ?
これまで否定されてきた方がずっと多かった人生じゃない。
なに、泣いてんのよ。こんなことで、泣いていてどうするの?
今からこんなんで、この先、やっていけるの?
**
その夜、いちるから電話がかかってきた。
『鈴、今日さ、すごい厚着して撮影したよ。溶けそうだったー』
「おつかれ、いちる」
冬物ファッションの撮影でもしてきたのかな。
『でも重ね着って好きだなー』
「私も重ね着は好き」
『………どうしたの?』
「なにが?」
『元気ないね』
「………!」
どうして、気づいてくれるの?
「そんなことないよ」
『平気じゃないでしょ?』
「大丈夫だよ。なんか眠いから、もう寝る」
『だめだよー。鈴が思う、一番可愛い格好して待ってて』
「へ?」
『王子様が迎えに行くから』
「なに言ってんの?」
『お願い。鈴の側にいさせて。ね?』
「………わかった」


