___!!!

「………黒猫?」

「おはようございます……」

「14で男の家に外泊とは、とんだ、不良娘だな」

 そう言うと、また目を閉じた。………とりあえず、床で寝るのやめません?

「ちゃんとおばあちゃんに許可もらった。行き先も伝えてある」

「今、何時?」

 そう聞かれたので、掛け時計に視線をうつす。
 
「6時すぎ」

「あと30分たったら起こしてくれ」

 私は目覚まし時計か。ってか……

「酒くさい…」

「大人には、大人の付き合いってものがあるんだよ」

「……お疲れさまです」

 〝接待〟ってやつだったのかな。

「いちるは?」

「寝てる。なぜかいちる、自分のベッドでなく、起きたら隣にいたけど…」

「………お前」

 ?

 のっそり立ち上がった逢阪に見下ろされる。じっと顔を見られる。な、なに?

「いちるとなにかあった?」

 ………!?

「あるわけないっ…」

 逢阪が、ソファに横たわる。やっとまともな場所でくつろぐ気になったらしい。

「そうか。でも、時間の問題って感じだな」

「え?」

「あいつ、お前に惚れてるんだろ」

 ………!!逢阪、気づいていたの?

「心配しないで、私は___」

 〝いちると恋愛しない。約束は守るから〟

 そう言おうとした私に、逢阪がこう言った。

「いいんじゃないか」

 …………え?