ノラネコだって、夢くらいみる



___『俺に飼われてみない?』



 多分、あの時からずっと、私はこの人に惹かれ続けてきた。



 私に知らないセカイを見せてくれた。

 私に生き甲斐を与えてくれた。



 大切なものに気づかせてくれた。

 おじいちゃんとおばあちゃんの想い。

 あんなに側にいてくれて、私のことを想ってくれた2人の想いに、ずっと気づけずにいたなんて。



 人は誰かに支えてもらって生きている。

 何をするにも自分1人の力では小さすぎる。

 挫けそうになった時、支えてくれる人たちの存在の大きさがどれほどのものか知った。

 人の優しさに触れ、そんな私も、誰かを支えたいと思えた。