「今日は、撮影で5時30分に家を出た」

「コメントありがとう」

___!

「差し入れでもらったお菓子おいしい嬉しい」

 読み上げらているのは、私が自身のTwitterに投稿した文章。

「すっかり芸能人気取りー?」

「いちるが隣にいなきゃ、あんたなんて、絶対有名にならなかったのに」

「どんな手使ったの?身体売ったのー??」

 そんなことを言って迫ってくる小田木さんと和泉さんは、すごく楽しそう。

「鈴ちゃん!!」

 そこにやってきたのは、モモだ。

「うちのクラスに……こんな……」

 モモが抱えているのは、ぐちゃぐちゃにたたまれた紙。

 多分、はり紙と写真をはがし、急いで折り畳んで、持ってきたのだろう。

「………モモ」

「急いで!でなきゃ、晒されちゃう……!」

 その声でハッとし、あわててはり紙をはがす。

 他のクラスも……あるかも……

 あの連絡掲示版にも同じものが……!?

「私、はがしてくる!」

 モモが、走って行った。

「………」

 どうしよう。こんなもの、たくさん貼られてたら……

 誰かが、ネットに載せてしまっていたら?

 どうなってしまうんだろう。どうしよう。