私は、『寂しい』という気持ちが生じている。

(……これが『家族』なのだろうか……)

全く、なんだか妙な気分になってしまったものだ……

「ハル子と敏男とスミレに、手紙でも書こうか……」

私は、ぼそりと呟いた。
同時に、文机の引きだしから紙をとりだし、その紙に黒の字をゆっくりとつづることにした。