父親は自分から私に説得しようとした。

でも…。

「もうパパったら私の言う事聞いてくれないし。
邪魔だから殺しちゃった!」

なんて奴だ…よ……。

「じゃあ警察や学校は私が犯人ってこと知ってるの?」

「ううん、私だと思ってんじゃない?
だって親が庇うって言ったら娘くらいじゃん」

そっか。

今になって私が疑われたっていいけど。

「てことで、もう私を殺す?」

当たり前じゃん。

殺す以外に選択はない。

でもどうしよう。

今なら抵抗、いや、逆に殺される。

「まだ殺さない」

「そう」

これが今の一番正しい選択だろう。

最後の一人。

フフフフフ。

こんなに焦らして、楽しませてくれる人…。

初めて!

でも隙を見せない矢田月音。

どうやって殺そう…。

「や、山田さん…?
どうしたの!?顔、青いよ?しんどい!?」

「え…」

元の方に戻った?

「そ、そうだ!
気分転換に私の中学時代のアルバム見ようよ!」

「え、あぁ…うん……」

元に戻ったなら今がチャンスだ。