貴重な朝の時間、ご飯を作るあいだにたっくんがいつも読む新聞をとりに外に出る。



それはいつも通りのことだったのだけれども、ポストの中身はいつも通りではなかった。



急いで中に入り、顔を洗い終わったたっくんに突撃する。



「たた、た、たたっくん!!!!


どど、ど、どうしよう!?」



「どうかしました?


落ち着いて」



そんな私を正面に向き直り抱きしめながら頭を撫で優しく聞いてくれるたっくんに少し落ち着く。



「あ、のね……、その、ポストの中に、これが…」




そういいながらそれを手渡す。



「これは……」



そういい怖い顔になるたっくん。



「どうしよう、怖いよ…」



「大丈夫大丈夫、僕がすぐに解決してあげます」



そういいながらブルブル震える私を優しく抱きしめてくれる。



そのポストに入っていた中身とは私の隠し撮り写真だった。









その日は大事をとって仕事を休んだ。


次の日、朝仲良かった後輩が会社を自主退社したことを知った。


彼に聞いても何も知らないという。





(仕事を休んだのは彼女だけではありません)



そういえばたっくんは付き合う前に毎日私の目線のあってない写真をくれていたな。