「たっくんたっくんたっくんたっくんたっくん!!!あのねあのねあのねあのね!!」
「どうしました?」
私が詰め寄って行くとたっくんは私の腕を引いて私を自分の足の間に座らせる。
その仕草と行動にドキドキきゅんきゅんしながら素直に座る。
「うん、あのね!たっくんにはね、いつも私にたくさんのものをくれるからね、たまにはお返ししたいの!
なにがいい!?」
ねえねえ!と足の間で暴れる私を抱きしめて、たっくんはうーん、と考える。
「僕、君に上げたい物は沢山あってありすぎて全然半分も上げてあげれていないのにお返しも貰うわけには……」
「そんなことないよ!
だって出会った時から毎日私が食べたいなって言ったらグラタンだってパフェだってパンケーキだって作って私に持ってきてくれたし付き合ってからは毎日なにかしら記念日だって言ってプレゼントくれたじゃん!
付き合った時にもらった指輪はまだ持ってるし、見つけた記念?とかなんとかいう記念日にはネックレスくれたし、他にも初めて目が合った記念日とか初めて触れた記念日とか初めて声を聞いた記念日とか色々言ってくれたじゃん!
十分すぎるよ!」
私の部屋にはたくさんのものがあるけどその全てはたっくんからのプレゼントだ。
「それは、僕が君にくれたもののお返しなので君から貰ったのでは僕の方が貰いすぎていることになってしまいます。
それに僕が欲しいものは君だけなんです。
君がいればそれでいい」
そう言って肩に頬をスリスリしてくるたっくん。
「私はなにもあげれてないんだもん!
なにか上げないとたっくんが離れていっちゃう…」
私のその言葉に頬スリスリ攻撃がピタッと止まった。
「はな、れる?
僕が?」
「だって、美咲ちゃんが
『今は良くてもなにもずっと貰いっぱなしだと相手が冷めた時に離れていくのはすぐだよ?
繋ぎとめたいなら何かいいものを定期的に渡して物で繋ぎとめとかないと』
って言ってたから、たっくんが私に冷めたらすぐどっか行っちゃうかなって…」
そう言うと今度は肩に額を当て、押し黙る。
「たっくん…?
呆れちゃった?」
「いえ、君があまりにも可愛いので…。
でもまあ、僕はこんなにも夏美を想っているのに伝わってないんですね。
僕がどんだけ君を愛しているか今から分からせてあげますよ」
「へっ!?ちょ、ちょっと!」
このあとしばらく離してもらえなかった。
(死んでもずっといるつもりなのに)
ラブラブだからこそ後が怖くもあり…。