『……ちゃん、起きて。起きないとちゅーしちゃうよ?』



返事は聞こえない。



『……ちゃん?起きてよ。ほんとにしちゃうよ?』



耳元でそう囁くと、女はくすぐったそうに微かに笑い頬を赤らめて男を見る。



『もう……、チューしてくれるんじゃないの?』



それを聞いた瞬間男は女に口づけをした。







「きゃあああ!!!!!!かっこいいいいい!!!はああああああああ、私もこんなシチュに出くわしたい……」



見ていたドラマを切り、そういいつつたっくんをチラりとみる。



するとこちらをずっと見ていたであろうたっくんと目が合う。


目が合うとニコっと笑いかけてくれる。



はあ、かっこいい。惚れ直したよ……。



じゃなくて!



「たっくんたっくん、私これやりたい!いいでしょう!?今から寝るから、この起こし方してね!!絶対だからね!」



そういい返事も聞かずに机に伏せる。



すると、服が擦れる音と微かな足音、息遣いが聞こえそれもだんだんと近づいてくる。


ふふふふ、なんて言って起きようかなあ?



「寝たふりしている悪い子にはちゅー、しちゃいますよ…?」




不意に耳元にフッと息がかかる。



「ひゃあっ!?」



ビックリして声を上げて顔を上げてしまった私と真横にいたたっくんとまたまた目が合った。



「ふふふっ、悪い子、ですねえ?
ちゃあんとお仕置きしますよ、夏美」




「きゃっ、どこ触ってるの!?」

















(君に触れる理由をくれてありがとうございます)




思ってたのとは違うけど君とならなんでもドキドキするんだ。