屋上に着いた。

リンゴジュースを飲みながら空を眺める凛叶に視線を送る。

(リンゴジュース・・・。

リンゴジュース・・・。)

すると、凛叶はその視線に気づいたようで

「・・・な、なんだよ。

欲しいのか?」

「うん。」

「ほら。」 と言って

リンゴジュースを渡してくる凛叶。

リンゴジュースをストローで飲んだ瞬間・・・

「はい、間接キスー。ハハッ。」

「・・・は、はぁ!?

か、返す!」

「いいよ、やるよ。」

「あ、ありがと。」

凛叶は真剣な顔になって言った。

「・・・なぁ。曖來。

なんで俺に血くれたの?」

「・・・んー。

凛叶が死んじゃう気がしたから?」

「なんだよそれ。

ハハッ。

吸血鬼はそんな簡単に死なねぇーよ。」

笑いながら凛叶は答える。

「・・・もう!

人が心配してんのになんで・・・

んっ。」

唇に当たる温かい感覚。

キス!?

(なんで!?)