結衣とは物心着いた時からずっと一緒にいた。


初めて会ったのも話したのも遊んだのもいつだったかは全く覚えていない。



でも俺の記憶アルバムの中にはいつも結衣がいて

気がつけばそれが当たり前になっていた。




母さんたちの馬鹿な妄想には付き合ってられねーけど
結衣のこと別に嫌いとかじゃない。


結衣は肩くらいまでの栗色の髪にパッチリとした大きな目
小柄で守ってやりたくなるような小動物系女子。

中学の時も「達海結衣って可愛いよな」っていう噂は何回か聞いたことあるし、
本人に自覚がないだけでモテてないわけではないと思う。



ただやっぱり俺はあいつを幼なじみ以上には見れないんだよな。