おばさんたちは寒さに慣れているのか、
厚着をしているものの寒さは関係ないとでもいうように笑っている。
「……ちょっと話を聞いてくるわ」
「一緒に行きましょう」
わたしは「すみません」とおばさんたちに話しかけた。
おばさんたちはわたしを見て、目を見開いた。
「おや…こんな若い子が。
早くおうちに帰りなさい」
「お聞きしたことがあります。
セレーネ家をご存知ですか」
遠回しの言い方はせず直球で聞いてみると、おばさんたちは黙ってお互いの顔を見合わせた。
そして誰かに聞こえないように、声を小さくした。
「悪いことは言わないよお嬢ちゃん。
セレーネ家のことは忘れて家にお帰りなさい」
「どうしてですか?」
「どうしてってねぇ…」と口ごもるおばさんたち。
わたしは黙っておばさんたちを見つめていると、気まずそうに口を開いてくれた。



