心に届く歌








「…初めまして、エル・ソレイユと申します」


「お話は聞いておりますわ。
ワタシはシエルの母でございます」


「ワタシはシエルの父でございます」




シエルのご両親は、わたしの後ろに縮こまるように立つシエルを見た。




「シエル。帰るわよ」


「…………」


「何をしているのだシエル。
お世話になった王様と王女様にお礼を言いなさい」


「…………」




シエルはゆっくり両親に近づくと、わたしとお父様に向かって頭を下げた。




「……お世話に、なりました」




頭を下げたシエルは、再び頭を下げた両親と共に家を出て行くため、扉を開ける。




「シエル!」




その姿が消える前に、わたしは叫んだ。

シエルはわたしを振り向いた。




「ありがとう!
シエルはわたしにとって初めての友達だよ!

わたしは一生!シエルを忘れないからね!!」




シエルは何も言わず、小さく頭を下げ、扉を閉めた。