心に届く歌








「ッ」


「シエル!?」





少なくこぼれた涙を拭ったシエルは、目を強く瞑り、両手で口元を覆った。

わたしはお皿に乗っていたスクランブルエッグをご飯に乗せ、シエルへ差し出した。





「シエル、良いんだよ」


「……や…」


「わたしが傍にいてあげるから。ね、シエル」





シエルはかなり痩せ細っているけど、身長は高い。

でも何故かわたしは、シエルを守りたい衝動に駆られた。





「……ごめんなさいっ…」





辛そうに顔を歪めながら、わたしを前髪の向こうの目から見つめてくるシエル。

前髪に出来たわずかな隙間から見えた瞳は、哀しいほど潤んでいた。

涙を浮かべているわけじゃないのに、酷く目は潤んでいた。