心に届く歌








「……夜中までこんな僕のこと診てくれて、ありがとうございます」


「夜中までって、そんな遅くないわよ。
気にしないで。

さ、朝ご飯食べましょう、食べられそう?」




シエルは首を振ったけど、

朝ご飯を持ってきたメイドはシエルの分の朝ご飯も持ってきていた。





「まぁ食べたくないのなら無理しないで良いわ。

シエルの体調も考慮して、味も薄めだし、簡単に食べられそうなものを作ってくれているけど、病み上がりだから無理しないでね」




わたしは自分の朝ご飯である焼き立てクロワッサンをちぎって食べる。




「……何で、皆様は僕のために、色々と優しくしてくれるのですか」




シエルの言葉は、独り言のように聞こえた。

だけどわたしは聞き逃さず、シエルの言葉にこたえた。





「さぁ、何でかしらね。
困っている人を放っておけないのは、わたしも誰も一緒だからじゃない?」




シエルは信じられないようで、昨日とは味が違うお粥を見つめている。

ゆらゆらと湯気が上がり、空気中に消えていった。