「……エル様…」
「シエル……ごめんなさ」
「ふざけるのも良い加減にしてくださいッ!!」
シエルの、怒っているけど悲痛な叫びが部屋に響いた。
「人が隠していたいもの、何で勝手に見ちゃうんですかっ!」
「ごめんなさいシエルっ……」
「謝るって許されるのなら警察なんていらないっ……!
勝手に見ないでくださいっ!!」
シエルは怒りつつも、声を上げて泣き出した。
必死に隠してきたもの……好奇心で見てしまった。
「シエルっ……ごめん、本当にごめんね。ごめんなさいシエル」
「……ッ……出て行ってください」
「シエル……」
「出て行って……。
あと、見たもの全部話さないでください……絶対に」
シエルは乱暴に布団ですっぽり頭から隠れた。
声を殺して泣く姿に、心から申し訳なくなる。
「ごめんなさいシエル……お大事に」
わたしはシエルの部屋を出た。
丁度2階に来たドクに「どうされました?」と聞かれたけど、
「シエルのことよろしくね」と言って寮を出た。



