「シエ、ル……」
「あなたを誰にも渡さない……あなたは僕のだ」
再び、熱い唇がわたしのを覆う。
驚いたけど……わたしは抵抗をしなかった。
「っ……ぁっ…」
「僕の……僕だけのあなたになってください。
僕だけ見ていてくださいっ……」
何度も何度も、熱い唇が襲ってくる。
わたしはシングルベッドから落ちないよう、身じろぎをしながらシエルのキスを受け止めていた。
「本当は幸せ願うだけじゃ嫌だっ……。
あなたを幸せにするのは僕でありたいっ……」
「シエル……っ……わたしはっ」
先を言う前に塞がれる。
何度も何度も向きを変え、何度も唇を覆われる。
「…っ……わたしは、幸せだよ。
シエルがいるから……幸せになったんだよ…」
「エル様っ……」
「様なんてつけないで。呼んでシエル」
「………エルっ…」
シエルはぎこちなくない、自然な笑みを浮かべると、そのままふっと倒れてわたしに覆いかぶさる。
嬉しさと驚きの悲鳴をあげそうになったのをこらえ、シエルの額に手を当てる。
熱はさっきよりもグンと上がっているように感じた。
わたしはシエルをゆっくり寝かせ、急いで内線電話でドクに電話をかけた。
唇は、まだ熱いままだった。



