心に届く歌








「…ひとりぼっちは嫌だ……」




ぎゅっと布団を握りしめる。

眩暈はしないものの強く目を閉じていると、小さなノック音がした。



コン、コン、コン

ゆっくりで、小さくて控えめなノック音。

コン、コン、コン

僕はゆっくり起き上がり、カチャリと扉を開けた。





「ッ!!」


「やあシエルくん。寝ていたかな?」


「…寝て、いなかったです。起きてました」


「じゃあ中に入っても良いかな」


「…どうぞ……」




「お邪魔するね」と入ってきたのは、プランタン国王様。

エル様のお父様で、ソレイユ王国の99代目国王。

何でいきなりプランタン国王様が…?




「へぇ、綺麗な部屋だね」


「物が少ないだけです…」


「物が少ないのは羨ましいね。
わしは基本物は取っておく人だから」


「そうですか…」




キョロキョロ辺りを見渡すプランタン国王様。

どうして…と戸惑う気持ちが渦巻いていると、ズキッと足が痛んでふらつき壁に手をついた。

どうやら神経全てをプランタン国王様に向けていたら、無意識のうちに両足に力を入れて立ってしまったみたいだ。




「…ん?どうしたのかね、その足」


「…ちょっと…足を挫いてしまって……捻挫ってやつです」


「あぁ捻挫ね。
あれわしも子どもの頃やったけど、痛いでしょう」


「…大丈夫です」


「まぁ座った方が良いでしょうな。
ベッドの上、座っても良いかい?」


「どうぞ…」


「キミも良ければ隣に座りなさい」


「……お言葉に甘えて…」




そっと、プランタン国王様が座った隣に座る。

距離を開けていたつもりだったけど、詰められてしまい、腕同士がぶつかるほど隙間がなくなった。