心に届く歌








メイドが置いたのは、量が違うけど同じメニューの夕ご飯だった。

思えばわたし、夕ご飯も食べずに探しに行ったのだ。





「シーくんが買ってきてくれた牛肉で作ったんだ。
今更だけど食べられそうかい?」


「うわぁ美味しそう!シエル食べられる?」


「……いただきます…」




シエルはゆっくり、ソースがかかったステーキを切り、口に運ぶ。

そして顔を上げ、ぎこちなく口角を上げた。




「美味しいっ…!」


「そうかい!良かった」




シェフさんはよしよしとシエルの頭を撫でる。

すると、シエルの目に涙が浮かび、ぽろっと流れた。




「ありがとうっ……すごく美味しいっ…」


「泣くほどかい?」


「うんっ……すっごく嬉しいからっ…」


「これからも、オレの料理食べてくれよな!」


「うんっ!」




シエルは大きく頷き、ぱくりとご飯を食べた。