「にしてもシエルが無事で良かったぜー」
「アンス…ありがとう…」
「気にするなって!俺ら親友だろ?」
「……僕なんかで、良いの?」
「良いに決まっているだろ!」
車内で、シエルがアンスに向かって少しだけ口角を上げる。
だけどすぐに、いつもの耐えるような表情に戻った。
何時間もかけて、中心街にあるアンスの家に戻る。
到着した時には、朝の5時になっていた。
「それじゃ、学校行く時は声かけてくれ。
俺がシエルのこと守ってやるから」
「…アンス…ありがとう……」
車内でシエルとスマートフォンの番号とアドレスを交換したアンスは、
満足そうに「それじゃ!」と声をかけて家へ戻って行った。
「シエル」
「っ……どうしましたか?」
ビクッと反応したシエルは、ぎこちなくわたしを見る。
「家に帰ったら、話したいことがあるの。良い?」
「……はい」
話し合うべきなのだ、わたし達は。
今。



