心に届く歌







何度も何度もシエルは殴られるけど、

義父の元へ行くのをやめない。

ただ笑ったままだった。





「セレーネ夫妻!見つけたぞ!!」




バタバタと足音がして、走って来たのは数人の警察官。

中には、わたしと連絡先を交換した刑事もいた。




「お前らを逮捕する!今度は絶対逃がすものか!」


「離せっ!!」




セレーネ夫妻は両方抵抗したものの、アッサリ手錠を嵌められた。




「さ、行くぞ」



警察が大人しくなったセレーネ夫妻を連れて行こうとすると。

シエルがふらふらと立ち上がり、ひとりの警察官に近づいた。




「どうしたんだキミ!早く手当てしなければ…」


「ダメ」


「…は?」


「ボクは平気だから…。
これ、自分でやったの。

だからお義父さんもお義母さんも悪くないよ」




シエルは両親と警察の間に立った。




「お願い!
お義父さんとお義母さんを連れて行かないで!!」