心に届く歌








☆エルside☆





「やっと着いた!ノール村遠すぎる!!」


「うわ……超寒い」


「シエルの家はここからもっと先よ!行くわよアンス!」


「うへーっ!」


「アンス様、行きましょう」




わたしは街灯のない夜道を転ばないよう気を付けながら歩く。

この間来た時よりもとっぷり日が暮れている。

ドクが持ってきた懐中電灯がなければどうなっていたか。

……たったひとつだけど、ないよりマシ。




「うわっ!」


「ちょっ、アンス!?」


「超吃驚(びっくり)したけど平気だ。行くぞエルちゃん」


「ええ!」




途中転んだりつまづいたりしながら、シエルの家を目指す。

すると、数人の人影がこっちに走ってくるのが見えた。




「誰か!誰か!」


「えっ、あなた達は……」




わたしたちに向かって走って来たのは、以前ノール村に来た際、

厚着で立ち話をしていたおばさんたちだった。