☆エルside☆
「……あー!やっぱり違う!!」
わたしは部屋で何度目になるかわからないほど、叫んだ。
そして手に取ったスマートフォンのメール画面に打ち込んだ文字を、全部消し、もう1度考え直す。
叫んでは打ち込んだ文字を消す作業を、わたしは何度も続けていた。
「どうすれば良いんだろ……。
わたしこういうの初めてだからわからないよ……」
ポイッと遂にスマホをベッドの上投げ捨て、踏みつけないよう寝転がる。
午前中、メイド長に言われて国学の勉強を渋々していたのは良いんだけど。
朝ご飯を食べずに行ったシエルが心配で、勉強は10分ほどで集中力が切れ投げ出した。
昨日の夜だるいと言っていたシエルだ。
もしかしたら今日も体調を崩しているのではないかと心配でしょうがない。
これ以上嫌われるとわかっていながらも、わたしはシエルにメールを送ろうと文面を考え出した。
考え出したのが午前中。
間にお昼ご飯を挟み、わたしはずっと考え込んでいた。
結局何個も文面を思いつき打ち込み送ろうとするも、見直して駄目だと思い消してしまう。
それを繰り返し、とうとう13時になってしまった。
何時間も考えているのに、1通も送れていないわたしって。
「はぁーあ」
溜息をつき、スマートフォンを踏まないようゴロゴロとベッドの上を寝転がる。
すると、スマートフォンが電話を知らせる着信音を鳴らす。
わたしは相手を見ず、電話に出た。
「もしもーし」
『よぉエルちゃん。元気だったかー?』
「……え、アンス!?」
わたしはスカートを押さえ、上体を勢い良く起こした。
「どうしたのアンス!」
『朝俺に電話かけたの覚えてねぇの?』
「覚えているけど……シエルに何かあったの?」
『シエル、今保健室で寝てるよ』
「えっ!?
具合悪いのシエル!」
『だいぶな……。
現に午前中とか結構吐いていたみてぇだし。
昨日の夜から具合悪かったみたいだぞー』
アンスの言葉に目の前が真っ暗になる。
わたしが、好きなんて言ったから。
やっぱり、言わなければ良かった……。



