心に届く歌








「にしてもあ゛ー!
何と言うことを俺はしてしまったんだ!

すまんシエル!!」


「気にしないで……謝らないで良いんだよアンス」




僕の震えがようやく治まり、アンスは僕を離してベッドに座らせてくれた。

のは良いんだけど。

それからずっとアンスは、僕を抱きしめたことについて謝罪をしている。




「つーかシエル、頼み事があるんだ」


「何?」


「さっきのこと、俺の彼女に言わないでくれ」


「……は?彼女?」


「俺彼女いるんだよ。
他校だから知らねぇのも無理はねぇんだけど。

会っても絶対に、俺がシエルを抱きしめたこと言わないでくれ。

あれはアメリカの文化と似たようなもので、
シエルが酷く震えているから放っておけなくて……って!

放っておけないとか、マジですごい発言じゃん俺!!」


「アンス。
僕が安心したのは事実だから、言わないよ」


「……俺は同性愛者ではない。
恋愛は自由だと思っているが、俺は違う」


「わかってるよ。
彼女さんのこと大事にしてあげてね」




僕はクスクスと笑い、ふと切り出した。




「僕さ……中心街出身じゃないんだよね」