心に届く歌







だいぶ熱いシエルを抱き上げ、目的の部屋に着く。

ノックを3回すると、中から「どうぞ」と声がかかり、俺は扉を開けた。





「えっ!?アンス!?」


「よぉ久しぶりエルちゃん」




ベッドに寝転がっていたのか、ベッドの上で上体を起こし、俺を見て目を見開くのは。

ソレイユ王国正統王位継承者であるエル・ソレイユ。

正真正銘のお嬢様だ。




「どうしてアンスが……ってシエル!?」




俺の腕の中で辛そうに目を瞑るシエルを見て、悲鳴を上げるエルちゃん。




「ひとまずベッドに寝かせてあげて。
わたし、ドクに連絡するから」


「ドクさん、シエルの主治医なのか?」


「そうなの。
シエルが貧血持ちだって知っているの?」


「シエル、午前中は保健室で休んでいたから」


「……そうだったんだ…知らなかったわ」




寂しそうなエルちゃんは、内線電話を使いドクさんに電話をかけ始める。

俺はエルちゃんのベッドにシエルを寝かせた。