「ハァハァッ……」 「シエル」 掴んでいる手が、ずっとガタガタ震えている。 振り向くとシエルは真っ赤な顔で荒い息をしていた。 「シエル……熱上がったな」 額に触れようと手を伸ばすと。 「やめてッ!!!」 パシッと弱い力で俺の手がはたかれる。 そのままシエルは広い廊下の真ん中でしゃがみ込んだ。 「シエル、抱き上げるな」 背負っても良いけど面倒なので横抱きに持ち上げ、 俺は目的の部屋に向かった。