心に届く歌






それからも2限ほど授業は続いたけど、

問題が出される度彼は僕の所に来て、勉強を教えてくれた。





「……本当に今日はありがとう…」


「気にするなって!」




放課後、まっすぐ帰ろうとしたけど、僕は彼にお礼を言いに行った。




「本当に助かったよ…サッパリわからなかったもん…」


「あの分野は特に難しいからな。復習が大切だぜっ!」


「うん……家に帰ったら頑張って復習するね」


「やめとけ」





いきなり否定され、「え?」と聞く前に彼の手が僕の頬に触れる。

ビクリと体が跳ねたものの額じゃなかったので良かった。





「やっぱり」


「やっぱりって……何が?」


「保健室とか授業中咳き込んでてマズいなーとは思っていたんだ。
本当にマズくなったな」


「……」





バレて、たんだ。




「シエル、熱出てる」


「えっ」


「微熱だとは思うけど、早めに帰って今日は寝てろ」


「でも復習……」


「任せろ。
俺が今度教えてやるから。

今日は帰れ」


「……わかった」


「んじゃ。お大事に」


「……ありがとう」





僕は教室を出て、廊下を歩き、学校を出た。