「……ご馳走様でした…」
「完食はまだ難しい？」
「……今、すっごく…気持ち悪いです…」
「えっ」
「だからこれ以上食べるのは…難しいです。
美味しいのは変わりないのですが……」
「戻す？」
「平気です……」
「じゃあ薬飲もうか。そこの袋にはいっているけど」
「貰いますね……」
ゆっくり立ち上がったシエルは、ふらふらと覚束ない足取りで薬を取りに行く。
テーブルの上にあった袋から薬を取り、再びふらふらと戻ってくる。
薬をお粥と一緒に置かれていた水と一緒に飲んだシエルにわたしは話しかけた。
「シエル。
もしかしてあんまりご飯貰ってなかった？ご両親に」
「…………」
「だから食べること拒否しちゃう？」
言ってから気が付く。
これじゃ『シエルは虐待されていたか』聞いているのと同じだ。
ドクに言うなと言ったわたしが言ってしまっている。
