「ちょっと待って!」
おばさんのひとりがわたしを呼び止める。
わたしは首だけ振り向いた。
「あなたは一体誰!?
どうしてセレーネ家を気にするの!?」
「……人が困っていたら助けるのは、当たり前でしょう」
シエルはわたしを知っていたけど、おばさんたちは知らないみたい。
名乗ろうとすると、ドクがわたしの横に立った。
「奥様方は存じ上げないようなので、ご紹介させていただきます。
この方は、ソレイユ王国100代目正統王位継承者である
エル・ソレイユ様でございます。
以後、お見知り置きを」
「では行きましょうか、お嬢様」とドクが言う。
わたしは頷き、驚いているおばさんたちを背に、セレーネ家へ向かった。



