残りのクッキーを一口かじり、彼を思いながら食べたら更に美味しく感じた。
私にはタイムリミットがある…。その人は好きになっちゃいけない人かもしれない。
…もう二度とこうして巡り会えないかもしれないけど…こんな風に少しでも幸せと思えるのは今までに無かった。
だから律さんの言う通り…
"今を見よう"
…そう思った。気持ちに気付かせてくれた岳には感謝しないとな♪胸にぎゅっとノートを抱き締めて、目を閉じる。
その頃、岳はというと――。
「…俺もあいつと同じ顔なんだけどな~…」
こんな独り言を溢していたみたい―。

