愛し、愛されたのは優しい死神でした。


ふと、鏡を見ると血色の悪い白い肌。
痩せ細った体。無表情に近い顔。
腰まで伸びた栗色の長い髪。
泣きそうな自信の無い瞳。

『……酷い顔……』

自分でも感情があるのか解らない時がある。
そんな私でもちゃんとお腹は空く。胃袋は正常なのかな…?

リビングを通りキッチンへ向かうと、テレビのリモコンに手を伸ばした。

テレビを点けると…良くないニュースが目に飛び込んできた。

『…自殺…か…』