「社長?
何処のですか?」
「うちのっ!」
と二人が声を揃えて言う。
「そうだ。
そういえば、さっき、駐車場に居らしたから、挨拶したよっ」
と慌てたように奏汰が言う。
「えっ。
でも、石井さん、あのときは、誰も居なかったって言ってたじゃないですか」
「いや、君が、生意気そうで高飛車そうな社員は居たかって訊いたから、居なかったって言ったんだよっ」
あれ、社員じゃなくて、社長だよっ、と奏汰が叫んだとき、ぶっ、と誰かが吹き出した。
渚のようだ。
どうやら、三人とも声が大きくなり過ぎているようだった。
気づいた奏汰が身を乗り出し、小声で叫ぶ。
「だって、まさか、社長を知らないと思わないじゃないっ」
なんとなく一緒に身を乗り出し、蓮も反論する。
「だって、私、派遣社員ですし。
入社式とかないから、社長なんて見てないですもん。
私が来てから、総務に来られたことなかったですし」
と言うか、来ていても、あんなに若くては、どっかの若造が来たとしか思わなかったことだろう。
何処のですか?」
「うちのっ!」
と二人が声を揃えて言う。
「そうだ。
そういえば、さっき、駐車場に居らしたから、挨拶したよっ」
と慌てたように奏汰が言う。
「えっ。
でも、石井さん、あのときは、誰も居なかったって言ってたじゃないですか」
「いや、君が、生意気そうで高飛車そうな社員は居たかって訊いたから、居なかったって言ったんだよっ」
あれ、社員じゃなくて、社長だよっ、と奏汰が叫んだとき、ぶっ、と誰かが吹き出した。
渚のようだ。
どうやら、三人とも声が大きくなり過ぎているようだった。
気づいた奏汰が身を乗り出し、小声で叫ぶ。
「だって、まさか、社長を知らないと思わないじゃないっ」
なんとなく一緒に身を乗り出し、蓮も反論する。
「だって、私、派遣社員ですし。
入社式とかないから、社長なんて見てないですもん。
私が来てから、総務に来られたことなかったですし」
と言うか、来ていても、あんなに若くては、どっかの若造が来たとしか思わなかったことだろう。



