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それからあたしたちは体育館へと移動していた。


体育館は別館の3階にある。


3階全部が体育館と準備室になっているので、結構な広さがあった。


そもそもこの別館が建てられたのは室内に体育館を作るという目的があったからだそうだ。


元々外に作られていた体育館があったのだけれど、生徒の増加と共に使い勝手が悪くなっていき、今では半分倉庫、もう半分をスペースを取らない運動部が使うようになったと聞いていた。


「男子たち、何人か手伝ってくれ」


体育館へ入ると辻本先生がそう言った。


どうやら倉庫の中からマットを出すようだ。


「女子生徒はこっちを手伝ってくれる?」


森本先生がそう言い、壁際へと歩いて行く。


「やっぱり、ここのシャッターが閉められてるのね」


黒いカーテンを少し開けて森本先生はそう呟いた。


この体育館では全校生徒が集まる様々な行事も行っているので、体育館全体が薄暗くなるようにカーテンを付けられているのだ。


「今から2階のテラスに上がってこのカーテンを外していくから」


「カーテンなんて、何に使うんですか?」


森本先生について行きながら、そう質問した。