廊下を埋め尽くすように折り重なった死体の向こうに、放送室がある。


だけど、ここまで死体に囲まれていたらもう生存者はいないんじゃないかと、絶望的な気分になった。


「放送室まで、行くんですか?」


空音がどうにか声を絞り出してそう言った。


死体を見たことでさっきからえずいているから、涙目だ。


田井先生はゆっくりと振り返り、そして左右に首を振ったのだった……。