目を開けると真っ先に体がきしんだ。


昨日はリビングのソファの上でそのまま眠ってしまったため、無理な体制になっていたようだ。


「あぁ……」


上半身を起こすと首が痛くて思わず声が出た。


「愛莉おはよう」


そんな声が聞こえてきて視線をうつすと、キッチンにはお母さんが立っていた。


朝食の準備を始める所みたいだ。


「おはよう……」


まだぼーっとしている頭で返事をする。


あたし、どうしてリビングのソファなんかで寝たんだっけ?


ちゃんとパジャマに着替えっているから、テレビを見ながらそのまま眠ってしまったのかもしれない。


「体中が痛いよ……」


あたしが言うと、お母さんが呆れたような視線を向けて来た。


「途中で何度も声をかけたのに『ここで寝る』って言ったのあんたでしょ」


「そうだっけ?」


あたしは首を傾げた。


全然覚えてないや。