福田先生を殺しているのだから当然かもしれないが、一番怖がっているのは彼自身のように見えていた。
あたしは自分で自分がコントロールできない間に誰かを殺してしまったら、それを受け入れる事ができるだろうか?
そう考えてみると、到底無理な話だった。
いくら言い訳をしたって、それが通るとも思えない。
自分で自分のことが怖くなって当然だった。
彼は今そんな状態だ。
きっと、彼は支えになってくれる人が必要になる。
それでも自分から話かける勇気はなくて、時折田井先生に声をかけられている彼を遠目から見ていることしかできなかった。
せめて、彼を怖がらないこと。
それが、今のあたしにできる精いっぱいのことだった。
「ね、あれ見て」
空音にそう言われて視線をうつすと、1人の女子生徒がカンパンを配っているのが見えた。
食料を手にすることができなかった子たちに、少しずつわけてあげているようだ。
「あの子、自分の為に食べ物を奪ったわけじゃなかったんだ……」
あたしは驚いてそう呟いた。
あたしは自分で自分がコントロールできない間に誰かを殺してしまったら、それを受け入れる事ができるだろうか?
そう考えてみると、到底無理な話だった。
いくら言い訳をしたって、それが通るとも思えない。
自分で自分のことが怖くなって当然だった。
彼は今そんな状態だ。
きっと、彼は支えになってくれる人が必要になる。
それでも自分から話かける勇気はなくて、時折田井先生に声をかけられている彼を遠目から見ていることしかできなかった。
せめて、彼を怖がらないこと。
それが、今のあたしにできる精いっぱいのことだった。
「ね、あれ見て」
空音にそう言われて視線をうつすと、1人の女子生徒がカンパンを配っているのが見えた。
食料を手にすることができなかった子たちに、少しずつわけてあげているようだ。
「あの子、自分の為に食べ物を奪ったわけじゃなかったんだ……」
あたしは驚いてそう呟いた。



